ペレットストーブと薪ストーブどちらのストーブを購入したらいいのか、客観的に分かりやすく比較してみました。比較対象のキーワードは、経済性、安全性、実用性、自然志向性の4つの単語です。

経済性

経済性の中でも、一番気になるのは価格でしょう。ストーブは輸入製品が一般的で、高価な製品が多く、少しでも安価で、高機能の製品を購入したいのではないでしょうか。次に気になるのが維持費でしょう。ペレットや薪の確保、価格の違いや入手の困難さを検証しました。


価格

一般的なペレットストーブは、取付工事まで含めた価格は概ね50万円程度。内訳は、ペレットストーブ本体(出力6kw程度)35万円煙突(シングル管)6万円。設置工事8万円。搬入費・その他2万円。

一方、薪ストーブは、取付工事まで含めると約135万円〜。内訳はストーブ本体が50万円(出力10kw程度)。煙突(二重管)35万円。設置工事25万円。搬入費・その他5万円。炉台等20万円。

但し、上記の一般的なペレットストーブの出力は6kwです。比較には適していません。そこで薪ストーブと同等かそれ以上のペレットストーブで比較してみます。この条件に該当するのがハーマンペレットストーブです。

ハーマンペレットストーブの取付工事まで含めた価格90万円〜。内訳がストーブ本体68万円(出力12kw)、煙突(二重管)10万円。設置工事8万円。搬入費・その他2万円。

これを一覧表にしてみました。

明細 一般ペレットストーブ ハーマンペレットストーブ 薪ストーブ
ストーブ本体 35万円(出力6kw) 68万円(出力12kw) 50万円(出力10kw)
煙突 6万円(シングル管) 10万円(二重管) 35万円(二重管)
工事費 8万円 8万円 25万円
搬入費・その他 2万円 3万円 5万円
諸経費 1万円(変圧器等) 2万円(変圧器等) 20万円(炉台or周辺耐熱工事)
合計 52万円 91万円  135万円

こうしてみると、薪ストーブが群を抜いて高価です。これは、ストーブ本体に加え、煙突部材や工事費など全てがペレットストーブを上回ります。炉が高温になるため耐久性の高い鋳物や鉄板を使用しなければならないのと、ストーブ周りも耐熱仕様の炉台や、背面のレンガ積み工事等が加えられているためです。

燃料

 

次に、燃料の経済性を調べてみましょう。まずは薪ストーブ用の薪です。

● 薪

もし、ストーブ購入希望のあなたが、別荘地や山林或いは山林近くの田舎に居住しており、薪や焚木が不自由なく入手出来る環境にあるなら、薪ストーブが絶対お勧めです。

しかし、多くのユーザーはそこまで恵まれていません。薪の確保は思った以上に大変です。安価に入手する方法として森林組合や山林所有者から薪を分けてもらうなどの方法などがありますが、これも難しい場合は、近くの薪屋さんやネットで購入するしかありません。こうなると薪代はびっくりする位高くなります。

薪ストーブのオーナーが、一冬に使用する薪の量は、地域であったり、オーナーのライフスタイルであったり、で変わりますが、雪の降る地域で、11月から翌年3月まで毎日・毎日ストーブを焚いたとします。すると、軽トラ10台分程度の薪は必要になると思います。軽トラ1台分で350kgですから10台分では3,500kg約3.5トンとなります。3.5トンの薪の確保は容易ではありません。ただ、毎日毎日薪を焚くという方は少ないのではないでしょうか。この他、3.5トンの薪を野ざらし状態には出来ないので薪小屋も作る必要が生じます。

この3.5トンの薪の価格を調べてみます。一束の薪は8〜9kg前後のナラやブナなどの広葉樹を中心に針金で括っています。一束で、概ね500円前後でしょう。軽トラ1台分で40束前後。金額にして40束✕500円=20,000円。10台分では200,000円のお金が掛かるのです。1kg当たりでは約57円となります。

さて次にペレットストーブ用の燃料ペレットを考えてみます。

●ペレット

ペレットストーブ用の燃料はホワイトペレット(樹木の皮を省いた幹の部分)が推奨されています。しかし、米国製のハーマンストーブはバークペレットでも燃焼しますが、ここでは、一応ホワイトペレットで比較してみます。

出力が6kwクラスであれば、毎日ストーブを焚く(1日8時間程度として)と10kg〜15kgのペレットが必要になります。1ケ月では300kg〜450kg。薪ストーブの使用期間と同様に11月から翌年3月までの5ケ月間使用したと計算すると1,500kg〜2,250kg。つまり1.5トン〜2トン程のペレットが必要になるのです。

価格は1kg当たり60円と仮定すると、1トン当たり6万円ですから9万円〜12万円程のお金が掛かるという事になります。ハーマンストーブの場合は出力が薪ストーブ以上に高出力で燃費も嵩むのですが、全木ペレット(バーク+木の幹)でも燃焼可能で価格も若干安価です。しかしトータルでは10万円前後の燃料費が必要と考えられます。

メンテナンス

 

さらに、ペレットストーブや薪ストーブは、清掃/メンテナンスを必要とします。ペレットストーブは排気ファンや燃料供給のためのモーター。さらに、温風ファンやセンサーなど燃焼や安全維持のための多くのパーツが取付られています。ここに、燃焼灰や煤が付着して着火や燃焼不良を招きます。薪ストーブも煙突にクレオソートが付着し煙道火災の一番大きな原因となる事があるため、清掃/メンテナンスはとても大事です。1シーズンが終えたらメンテナンスは必須事項です。

 

さて、トータルで1シーズンの経費を一覧にしました。

経費 一般ペレットストーブ ハーマンペレットストーブ 薪ストーブ
燃料代(5ケ月分) 9万円〜12万円 9万円〜12万円 20万円
燃料代(1ケ月分) 1.8万円〜2.4万円 1.8万円〜2.4万円 4万円
メンテナンス 2.5万円〜3.5万円 3万円〜4万円 3万円〜5万円
合計 11.5万円〜15.5万円 12万円〜16万円 23万円〜25万円

こうしてみると、ペレットストーブは薪ストーブよりも本体価格・工事費・維持費どれをとっても安価で経済性は上回っています。但し、薪の入手が簡単に手に入る、或いは無料で手に入る環境下で使用する場合はこの限りではありません。